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朝鮮日報日本語版 4月30日(土)7時41分配信
 (朝鮮日報日本語版) 【萬物相】韓国への愛情・礼儀・謙虚さを失わなかった若宮啓文
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160430-00000429-chosun-kr
韓日国交再開以降、18人の日本大使が韓国に来た。帰国してから韓国の非難ばかりする人も時にはいるが、
両国の友好に尽力する大使の方がはるかに多い。第2代在韓日本大使を務めた金山政英氏は
「死んだら韓国に埋めてほしい」と遺言した。19年前に亡くなったが、遺族は遺骨の一部を
京畿道坡州市内の霊園に埋葬した。時折、ゆかりのあった人々が集まって墓参する。
韓日友好の象徴のような場所だ。

 朝日新聞の主筆を務めた若宮啓文氏に6年前、ソウルで初めて会った。「韓国文化界の母」と呼ばれる
全玉淑(チョン・オクスク)氏=故人=が紹介してくれた。「日本に若宮ほどの人はいない」という
全玉淑氏の大きな声が今も耳に残る。数年後に定年退職した若宮氏が西江大学韓国語教育院に
入学したというニュースに驚いた。自分の子どもかそれより下の世代の学生たちに「先輩」と言われながら
学級委員長まで務めた。若宮氏もいつかこの韓国に骨をうずめる日本人なのではないかと思った。

 若宮氏は11年前の「独島(日本名:竹島)譲歩」を示唆するコラムで韓国人に歓迎されたが、
逆に日本では殺伐とした脅迫にさいなまれた。両国間に摩擦があるたび、相手を
理解しようという側に立つジャーナリストだった。韓国のためにだろうか。いや、
韓国のためにというよりも、歴史を背負って北東アジアと共存するしかない日本のためにそうしたのだろう。
昨年末、韓国の検察が旧日本軍の慰安婦問題に関する著書『帝国の慰安婦』での記述に関して
朴裕河(パク・ユハ)世宗大学教授を起訴した時は、日米の知識人の抗議声明を主導した。
これは韓国の良識を懸念していたからだと私は信じる。

 日本は韓国の専門家が多い。彼らの根気強い取材や膨大な知識に驚かされることも多い。
だが、愛情が消えれば、知識がいとも簡単に凶器に変わることもある。少し前まで、
両国の友好を共に心配してくれていた人物が、蓄えた知識を突然、嫌韓という商売にする現実を見ながら、
そんなことを考えた。十数年間にわたり韓日関係の悪化に耐えながら、相手への愛情と礼儀、
謙虚さを失わない日本人は何人もいない。若宮氏はそうしたまれな日本人だった。

 一昨日、若宮氏は北東アジア協力を模索するシンポジウムに出席するため訪れた中国・北京で急逝した。
若宮氏は1週間前、ソウルでも同じ目的のシンポジウムに出席していた。その若宮氏の話を聞きながら、
「若宮ほどの日本人はいない」という全玉淑氏の言葉をあらためて思い出した。3年前の韓国語教育院の
卒業アルバムに、若宮氏はこぶしをギュッと握って写っている。「おかげで脳も心も若返りました!」という
感想も書いていた。両国関係はそれほど難しかったのだろうか。68歳、早すぎる。両国間において
若宮氏の役割を代わりにできる日本人が再び現れるだろうか。

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